前回、自信のあった仮説がひとつ崩れた、と書きました。今回は、その中身をぜんぶ出します。
数字も、崩れた仮説も、そのまま。20枚のアンケートシートが教えてくれたことを、包み隠さず。
📝 3行サマリー
- 💥 崩れた仮説は「日本人の目が怖い」。5人が「気にならない」で、支持されなかった。
- 🎯 でも、もっと強い痛みが出た。「知識はある。でも、出ない」。20人がここに集まった。
- 🧭 だから、コンセプトは残す。ただし n=20 で偏りもある。まだ仕様は変えない。
💥 崩れたのは「日本人の目が怖い」だった
私がいちばん自信を持っていた仮説は、これでした。日本人は、周りに日本人がいると、英語を話すのが怖くなる。
「下手なのを、同じ日本人に見られたくない」。その気持ちこそが、口を閉じさせている——そう信じていました。GOOD JOB の奥にあった、いちばん深い前提です。
ところが、数字はこうでした。
| 周りに日本人がいると気になるか | 票数 |
|---|---|
| すごく気になる | 0 |
| 少し気になる | 1 |
| 気にならない | 5 |
| むしろ外国人の方が緊張する | 1 |
「気にならない」が5人。「すごく気になる」は、ゼロ。——見事に、外れました。
正直、こたえました。でも、これを聞けたことが、今回いちばんの収穫だったんです。理由は、この後で分かります。
🎯 代わりに、もっと強い痛みが出てきた
仮説は崩れた。でも、20枚の自由記述を読んでいて、鳥肌が立ちました。
ほぼ全員の言葉が、たったひとつの痛みに、収束していたんです。それは「日本人の目」ではありませんでした。「知識はある。でも、出ない」でした。
アンケートシートに書かれていた言葉を、そのまま並べます。
「読めるのに話せないのがつらい」
「本当は自分の口で話したい」
「とっさに、うまく英語が出なかった」
「渋谷駅で道をきかれて、すらすら出てこなくて。今まで何のために英語を勉強したんだろう、と感じた」
知らないのではない。知っているのに、出ない。この“もどかしさ”が、20人に共通していました。
これは、GOOD JOB の考え方——英語を「教える」のではなく、すでに持っている英語を「出す」ことを助ける——を、まっすぐ裏づけるものでした。崩れた前提の奥から、もっと硬い芯が出てきた。そういう感覚です。
🔍 もうひとつの発見——痛みは「国内」で起きていた
数字は、もうひとつ意外なことを教えてくれました。困った経験が起きる場所です。
| どこで困ったか | 票数 |
|---|---|
| 日本国内で話しかけられた時 | 6 |
| 海外旅行中 | 2 |
| どちらも同じくらい | 1 |
国内が、海外の3倍。道を聞かれた、店で話しかけられた——痛みは、旅先より、むしろ足元の日本で起きていました。
そして、うれしい声も、ほとんどが国内でした。「単語の羅列だけで対応したが、案外通じて感動した」。「意外となんとかなる、と思った」。——“出せた”瞬間は、日本にいても起きているんです。
💰 お金の数字は、動いた(けれど、慎重に)
支払い意欲も聞きました。ここは、正直に光と影があります。
1回目の集計では、「無料じゃないと使わない」が大多数でした。正直、青ざめました。でも2回目を足すと、景色が変わりました。「旅ごと500円」が0人から4人に増え、払う意思のある人が、全体のおよそ4割まで来たんです。
ただ、ここで浮かれてはいけません。聞いた相手は、大学生。収入がほとんどなく、これから旅行に行くかも分からない層です。「旅行しない人に、旅行アプリの値段を聞いていた」——この可能性を、忘れてはいけません。
🧭 だから、まだ仕様は変えない
ここまで読んで、「じゃあ、すぐ作り直しだ」と思われたかもしれません。でも、しません。まだ、です。
理由は、この20人には、はっきりした偏りがあるからです。留学や海外在住の経験者は、ひとりもいませんでした。旅行の当事者でもない。だから、痛みを見つけるには最高でも、お金の判断材料にはならない。
数字が少し良くなったからと、飛びつかない。悪かったからと、投げ出さない。n=20 は、まだ“結論”を出す数ではありません。今回は、記録に留めます。
🌱 まとめ——崩れて、なお前へ
いちばん自信のあった仮説は、崩れました。でも、その奥から「知識はある。でも出ない」という、もっと強い芯が出てきた。
アンケートは、思い込みを守るためではなく、思い込みを壊すために取る。壊れたら、そこから組み直す。今回、それが本当にできたことが、何よりの収穫でした。
売上はゼロ、開発も未着手。コンセプトの芯は残り、値段の答えはまだ出ていない。次は、母集団を変えて、もう一度聞きに行きます。その結果も、良くても悪くても、そのまま書きます。
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この記事を書いた人|スズエ
73歳・現役の英語塾講師。米国留学5年・SF州立大学卒、元・企業CEO専属の通訳/翻訳。プログラミングは一切できない非エンジニアです。それでもAI(ChatGPT・Claude)を相棒に、一度は眠らせた約1,500記事を蘇らせながら、24時間自動で動くブログを運営しています。「この歳でも、AIとならまだ新しいことに挑戦できる」——そのリアルな試行錯誤を、実話で発信中です。
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