【アプリプロジェクト#1】「それ、Google翻訳でよくない?」1ヶ月悩んで出した答え

ノーコードAIラボのアイキャッチ(歯車のイメージ)

実は、この連載でブログの話をしている裏で、私はもう一本、別のものを動かしていました。今年の3月ごろから、ずっとです。

アプリの企画です。いくつか候補を検討したのですが、最後は「自分がいちばん深く関心を持てるカテゴリー」を掘ることにしました。私にとって、それは英語でした。

こうして企画しはじめたのが、旅行英語アプリ「GOOD JOB(グッジョブ)」です。

ただ、企画中にいちばん怖かった一言があります。それは——「それ、Google翻訳でよくない?」でした。

📝 3行サマリー

  • 😨 無料のGoogle翻訳、しかもAIが長い会話まで訳す時代。個人アプリに勝ち目はあるのか。
  • 🥋 出した答えは「戦わない」。機能で正面から比べたら、個人は絶対に勝てないから。
  • 🧭 勝負する棚を変えた。「翻訳アプリ」ではなく「旅のお守り」の棚へ。そこに巨人はいない。

😨 いちばん怖かったのは、この一言だった

「それ、Google翻訳でよくない?」

旅行で使う英語のアプリを作ろう、と思った瞬間から、この声が頭の中でずっと鳴っていました。

しかも、話はそれだけで終わりません。今は、AIが長い会話までなめらかに訳してくれる時代です。スマホに話しかければ、完璧な文が返ってくる。

無料で、長い文まで訳せる。それが当たり前になった世界で、私が作ろうとしているのは「たった一言」を出すアプリです。もっといらない、と言われそうでした。

🥋 正面から戦ったら、絶対に負ける

最初は、機能で勝とうとしていました。もっと便利に、もっと賢く。

でも、少し考えて、すぐにあきらめました。相手は世界のGoogleです。翻訳の精度でも、対応言語の数でも、資金でも、73歳の個人が正面から勝てる相手ではありません。

ここで、あるマーケティングの本の一節を思い出しました。「巨人と戦わずして勝つ」。

これを、自分の言葉に翻訳しました。天下のGoogle翻訳に、戦わずして勝つ。戦って勝つのではなく、戦わずに済む場所を探す、ということです。

🧭 勝ったのではなく、「棚」を変えた

お店の棚を思い浮かべてください。

「翻訳アプリ」の棚には、Google翻訳やDeepLといった強豪がずらりと並んでいます。ここに個人が並んでも、埋もれるだけです。

そこで、置く棚を変えることにしました。「旅のお守り」の棚です。ネックピロー、変換プラグ、海外Wi-Fi——旅行前に「念のため」で買うものが並ぶ、あの棚です。

この棚には、英語の強豪がいません。そして不思議なもので、比べる相手が変わると、同じ数百円が「割高」から「割安」に見えてきます。ネックピローの隣なら、旅のお守りとして自然な値段です。

✂️ 巨人が「できないこと」が、こちらの価値になった

棚を変えて気づいたことが、もう一つあります。巨人には、絶対にできないことがある、と。

それは「わざと一言に削る」ことです。

「毛布をもう一枚ほしい」を訳すと返ってくるもの
Google翻訳・AI会話(巨人)I would like to have one more blanket.(正確で完全な文)
GOOD JOBBlanket, please.(言える最小の一言)

巨人の仕事は「正確で完全な文」を返すことです。だから、わざと短く崩すことはできません。精度が下がってしまうからです。

でも、旅先でほしいのは、完璧な文ではありません。自分の口で言えて、通じる一言です。スマホが訳してくれた、ではなく、自分で言えた、という感覚。

「削ること」が価値になる。これは、正確さを仕事にしている巨人には立てないポジションでした。削るのが仕事、と言い切れるのは、こちらだけです。

🌱 まとめ(と、正直な現在地)

1ヶ月悩んで出た答えは、「巨人と戦わない」でした。機能で勝とうとせず、棚を変える。そして、巨人が削れないものを、こちらは堂々と削る。

正直に書いておきます。GOOD JOBは、まだ1円も稼いでいません。開発も始まっていません。今あるのは、企画と、この考え方だけです。

そして、棚は変えられたけれど、まだ確かめていない、いちばん大事な問いが残っています。

AIが何でも訳してくれる時代に、「それでも自分の口で言いたい」と思う人は、本当にいるのか。

これは、机の上でいくら考えても答えが出ません。だから次回は、議論をやめて、紙とペンを持って、50人に直接聞きに行った話を書きます。

ノーコードAIラボ運営者スズエの似顔絵イラスト

この記事を書いた人|スズエ

73歳・現役の英語塾講師。米国留学5年・SF州立大学卒、元・企業CEO専属の通訳/翻訳。プログラミングは一切できない非エンジニアです。それでもAI(ChatGPT・Claude)を相棒に、一度は眠らせた約1,500記事を蘇らせながら、24時間自動で動くブログを運営しています。「この歳でも、AIとならまだ新しいことに挑戦できる」——そのリアルな試行錯誤を、実話で発信中です。

▶ プロフィールを見る

※この記事は、WordPressのMCPプロトコルとWPVibeを使い、AIと二人三脚で24時間自動運営しています。