#12で、「収益記事に来ない読者に、広告を”読者の温度”で出し分けた」という話を書きました。
今回はその続きです。ただ、置き場所より手前で、もっと足元が揺れる数字が出ました。アクセスが、前の28日と比べて29%も減っていたのです。
でも私は、この数字を見て少しほっとしました。そして今日、予定していた348記事分の作業を、丸ごと保留にしました。build-in-publicなので先に言っておくと、効果が出たかどうかは、まだこれからです。
- 🎯 -29%の正体は、読者の減少ではなかった。滞在も直帰率も逆に良くなっていた
- 😱 本当にきつかったのは別の数字。4,501人が来て、本命記事に届いたのは17人(0.4%)
- ✋ 348本にリンクを足す作業をやめ、読者の13%が通る”入口の1本”に寄せた
🎯 -29%の正体は、”かさ増し”が剥がれた跡だった
まず、数字をそのまま置きます。英語ブログ(eigo-jouhou.com)の、2026年6月20日〜7月17日の28日間です。
| 指標 | 28日間 | 前期比 |
|---|---|---|
| アクティブユーザー | 4,501 | -29.0% |
| セッション | 5,203 | -26.6% |
| 表示回数 | 5,247 | -38.7% |
| 1回で読まれるページ数 | 1.01 | -16.5% |
| 平均滞在時間 | 1分37秒 | +15.8% |
| 直帰率 | 58.93% | -14.2% |
おかしいと思いませんか。人が3割減ったのに、滞在時間は伸びて、直帰率は下がっている。
読者が3割いなくなったのなら、質の指標はそのまま横ばいになるはずです。減った側だけが、極端に質の悪い訪問だった——そう考えるほうが自然でした。
日別で見ると、形もはっきりしていました。6月20日の460人が、6月23日に180人まで一直線に落ちて、そのあとは100〜180人の帯でぴたりと安定。人間の読者は、こういう落ち方をしません。
断定はできませんが、私はこれを”ボットのかさ増しが剥がれた跡”だと判断しました。つまり6月の数字は、下駄をはいていた。私のブログの実力値は、1日およそ140人です。ここを今後の基準にします。
正直、これを認めるのは少しつらかったです。でも、幻の数字を基準にしたまま半年走るほうが、はるかに危ない。
😱 本当にきつかったのは、”17人”のほうだった
-29%は、実は今日いちばん軽い話でした。GA4の経路データを掘って出てきたのが、この数字です。
28日間で4,501人が来て、私の本命記事(収益につながる1本)に届いたのは17人。0.4%です。
そして「1回で読まれるページ数」は1.01。これは、ほぼ全員が1ページだけ見て帰っている、という意味です。
最初は計測の不具合を疑いました。でも経路データには内部の移動がちゃんと残っていて、1.01は不具合ではなく実態でした。
さらにサーチコンソールで本命記事を調べると、表示9回・クリック0・平均順位37.8位。検索からは、ほぼ誰も来ていません。つまりあの記事の入口は、内部リンクが100%。裏を返せば、内部の導線が細いかぎり、収益はゼロのままだということです。
✋ 348記事分の作業を、今日やめました
私はこの数ヶ月、記事の末尾に本命記事へのリンク(ブリッジと呼んでいます)を1本ずつ足す作業を続けてきました。残りは348本。
今日、これを保留にしました。理由は、効率が悪いからです。すでにリンクを持つ記事の実績を分析すると、1本あたりの貢献は28日でおよそ1クリック。しかも残り348本は、もともとアクセスの少ないロングテールです。
ここで、大事なことに気づきました。「リンクを置く」という問題は、もう解決していたのです。
残っていたのは”置いたリンクが押されない”という別の問題で、348本に置き足しても、それはほとんど動きません。作業をしていると、進んでいる気持ちにはなります。数がカウントされるからです。でもそれは、解決しない問題をコツコツ積み上げていただけでした。
🔄 代わりに打った手:13%が通る”入口の1本”に寄せる
経路データを眺めていて、ひとつだけ異様な記事がありました。スラングのまとめ記事です。
28日間で、この1本を始点にした人が577人。サイト全体のアクティブユーザーの、約13%がここを通っている計算です。事実上の入口でした。
ロングテール348本に導線を置く労力と、この1本を直す労力。効率は桁で違います。
そこで今日、まとめ記事6本について、記事の物理的な中間地点(45〜55%の位置で、話の切れ目のところ)に、本命記事への導線を追加しました。末尾と合わせて2枚構成です。
末尾だけに置いていたのは、ずっと不自然だと思っていました。最後まで読み切る人のほうが、少数派なのですから。
📊 「まとめ記事なら回遊する」の嘘
この過程で、もうひとつ思い込みが壊れました。まとめ記事4本の、次のページへ進んだ割合です。
| まとめ記事 | 始点 | 次へ進んだ人 | 回遊率 |
|---|---|---|---|
| フレーズ50選 | 97 | 30 | 31.0% |
| スラング50選 | 577 | 91 | 15.8% |
| すごい30選 | 138 | 10 | 7.2% |
| ありがとう20選 | 159 | 9 | 5.7% |
5倍以上の開きがあります。「まとめ記事だから回遊する」のではなく、一部だけが強い。
ただ、正直に書いておきます。トップの31%は、母数が97しかありません。数件動けば20%にも40%にもなる規模です。だから私はこれを、確定した事実ではなく”まだ検証していない仮説”として扱っています。
それでも、読者の動きの形は見えました。まとめ記事(次も読む気がある)→ 個別記事 → 離脱。回遊する気がいちばん高いのは、まとめ記事にいる瞬間です。だから、そこに手を入れました。
🧭 でも、効果はまだ測りません
施策を打った日に数字を出しておかないと、あとから都合よく解釈できてしまいます。なので、設置前の実績をここに置いておきます。それぞれ「始点になった人数 → 本命記事に届いた人数」です。
| まとめ記事 | 始点 | 本命への到達 | 率 |
|---|---|---|---|
| スラング50選 | 577 | 6 | 1.0% |
| フレーズ50選 | 97 | 0 | 0% |
| すごい30選 | 138 | 0 | 0% |
| ありがとう20選 | 159 | 0 | 0% |
答え合わせは2〜4週間後、早くて8月上旬です。ここでも、正直な見積もりを書いておきます。
まともに判定できるのは、577人の1本だけです。2%に届けば上出来。残りの5本は始点が97〜159人しかなく、改善しても月に数件で、ただのブレと見分けがつきません。
「6本に施策を打ちました」と書けば、景気はいい。でも実際に読める答えは、1本分です。ここを曖昧にすると、次の判断を自分で誤ります。数字は、条件がそろってから測る。これは#11でいちばん学んだことでした。
🧠 今日いちばん学んだこと
数字を見るのは、やることを増やすためだと思っていました。今日は逆でした。やらないことを決めるために、数字を見た日でした。
非エンジニアの私にとって、AIと組む最大の利点は「作業が速くなること」だと思っていました。でも、本当の利点はたぶんここです。
348本をやり切る体力があるからこそ、やめる判断が難しくなる。AIは無限に作業できてしまうので、効果の少ない作業も無限に続けられてしまう。データを見て手を止めることは、AIの時代にはむしろ、我々の仕事なのかもしれません。
🌱 まとめ
-29%は、へこむ数字でした。でも、原因を「読者が減った」で片づけず、”かさ増しが剥がれた”まで掘れたのは収穫でした。
打った手は、348本をやめて、読者の13%が通る入口の1本に寄せること。効果を測るのは、条件がそろってから。作業の量で殴るのをやめて、母数の大きい1本を選ぶ——その繰り返しを、これからも正直に書いていきます。
次回は、この数字がどう動いたか(あるいは動かなかったか)をそのまま出します。動かなかったときこそ正直に。
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この記事を書いた人|スズエ
73歳・現役の英語塾講師。米国留学5年・SF州立大学卒、元・企業CEO専属の通訳/翻訳。プログラミングは一切できない非エンジニアです。それでもAI(ChatGPT・Claude)を相棒に、一度は眠らせた約1,500記事を蘇らせながら、24時間自動で動くブログを運営しています。「この歳でも、AIとならまだ新しいことに挑戦できる」——そのリアルな試行錯誤を、実話で発信中です。
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